「知っている」を「動ける」に変えるために——子どもの命を守る応急処置研修
- チャンネル しろもり
- 7月26日
- 読了時間: 4分
城の森保育園・学童クラブでは、子どものための応急処置について職員研修を行いました。

今回の研修で学んだのは、心肺蘇生、けいれん、窒息、溺水、誤飲、頭部打撲、やけど、アレルギー、熱中症、骨折など、保育現場で起こる可能性のあるさまざまな事故や体調不良への対応です。
さらに、ハブ咬傷や海洋生物による被害など、沖縄の自然環境の中で子どもたちと活動する私たちにとって、特に必要な内容も取り上げていただきました。
なぜ、この研修を行ったのか
保育園や学童では、子どもたちが毎日さまざまなことに挑戦します。
走る。登る。跳ぶ。水に入る。生き物に触れる。初めての場所へ出かける。
私たちは、危険をすべて取り除いて子どもを守りたいわけではありません。
多少のリスクを伴う体験の中で、子どもたちは自分の体の使い方や危険を察知する力を身につけていきます。失敗したり、転んだりする経験も、成長には欠かせません。
しかし、どれだけ気をつけていても、事故や急な体調変化を完全にゼロにすることはできません。
だからこそ、私たち大人には、何かが起きたときに子どもの命を守るための知識と行動力が必要です。
救急車が到着するまでの数分間に、職員が何をするのか。
誰が子どものそばに残り、誰が119番通報をし、誰が救急車を誘導し、誰がほかの子どもたちを安全な場所へ移動させるのか。
その場になってから考えるのではなく、普段から学び、確認し、役割を共有しておく。
それが、今回の研修を行った一番の理由です。
話を聞いているだけで、現場の映像が見えてくる
今回の研修は、本当に分かりやすい内容でした。
単に医学的な知識や応急処置の手順を説明するだけではありません。
「子どもが突然けいれんしたら、現場はどのような状態になるのか」
「食べ物を喉に詰まらせた子どもは、どのようなサインを出すのか」
「水遊び中の事故では、周囲の職員はどう動けばよいのか」
「救急車を呼ぶべき症状を、どのように見分けるのか」
一つひとつの説明が具体的で、話を聞いているだけで、実際の保育現場の映像が頭の中に浮かんでくるほどでした。
「もし、今ここで起きたら自分はどう動くのか」
職員一人ひとりが、自分の働く場所や子どもたちの姿と重ねながら考えることができました。
特に印象に残ったのは、事故が起きたときには、処置をする人だけでなく、全体を把握して指示を出す人、119番通報や保護者への連絡を行う人、ほかの子どもたちを誘導する人など、役割分担が重要だということです。
一人がすべてを抱えるのではなく、職員全員がチームとして動く。
そのためには、知識だけでなく、日頃からの連携と準備が欠かせません。
「やってはいけないこと」を知る大切さ
研修では、正しい処置だけでなく、やってはいけない対応についても学びました。
例えば、けいれんしている子どもの口に物を入れないこと。誤飲した物を無理に吐かせないこと。変形している骨を慌てて元に戻さないことなどです。
私たちは、目の前で子どもが苦しんでいると、「何かをしてあげなければ」と焦ってしまいます。
しかし、よかれと思って行ったことが、かえって症状を悪化させる場合があります。
だからこそ、正しい対応と同じくらい、「何をしてはいけないのか」を知っておくことが大切です。
そして、判断に迷ったときには、一人で抱え込まず、救急要請や医療機関への相談をためらわないこと。
「大げさかもしれない」と迷うよりも、子どもの命と安全を最優先に判断することの重要性を改めて確認しました。
知識は、使える状態にしてこそ意味がある
応急処置は、一度学べば終わりではありません。
研修中には理解できたつもりでも、実際の緊急時には、焦りや不安で体が動かなくなる可能性があります。
だからこそ、城の森保育園・学童クラブでは、今回学んだ内容を職員全員で共有し、繰り返し確認していきます。
AEDや救急用品がどこにあるのか。
緊急時には誰が何を担当するのか。
園外活動先で事故が起きた場合、どのように連絡し、どのように子どもたちを守るのか。
研修で得た知識を、実際に使える仕組みにまで落とし込んでいくことが、私たちの次の課題です。
子どもたちの挑戦を支えられる大人でありたい
私たちは、事故を恐れるあまり、子どもたちからすべての挑戦を奪いたくはありません。
自然の中で思いきり遊ぶこと。
水や生き物に触れること。
転びながら、自分の体の使い方を覚えること。
こうした体験は、子どもたちの「生きる力」を育てます。
大切なのは、危険だから何もさせないことではなく、大人が危険を正しく理解し、予防し、万が一のときに適切に対応できることです。
子どもたちにさまざまな経験を届けるためには、私たち職員自身が学び続けなければなりません。
今回の研修を通して、子どもの命を預かる責任の重さと、日頃から備えることの大切さを、改めて実感しました。
「知っている」だけではなく、「いざというときに動ける」。
城の森保育園・学童クラブは、これからも職員全員で学びを重ね、子どもたちが安心して挑戦できる環境をつくっていきます。


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